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歯周病と糖尿病との関係

【魚をたべる男性ほど糖尿病のリスクが低下】 
 糖尿病は歯周病を悪化させる因子のひとつであることは知られていましたが、同時に歯周病が糖尿病を悪化させる因子であることも解明されてきました。糖尿病と歯周病は関係の深い疾患であるといえます。 糖尿病がコントロールされていないと高血糖となり、これが様々な合併症の原因となります。そのひとつとして歯周病があげられます。プラーク(歯垢)に対する炎症反応において、細菌を貪食する多形核白血球の機能低下と、コラゲナーゼ(細菌が出す毒素のひとつでコラーゲン線維を溶解する)の機能亢進により、歯周病が悪化します。 
  糖尿病の予防のひとつとして、国立がん研究センターはこのほど「魚を多くたべる男性ほど、糖尿病の発症リスクが低下する」の研究結果をまとめました。特にアジやサンマなど脂の多い小・中型魚が効果的だということです。5年間の追跡調査によると、男性では摂取量が多いグループほど糖尿病の発症リスクが低下。最も多いグループでは、最も少ないグループと比べて約30%リスクが下がりました。さらに、魚介類別に分析したところ、小・中型魚(アジ・イワシメサンマ・サバ・ウナギなど)や脂の多い魚(サケ・マス・タイ、先の小・中型魚類など)でリスクが低下する傾向がありました。
  女性では同様の結果が得られなかったことについて、同センターの研究班は、「女性は体脂肪が多いため、(魚に貯蓄された)脂溶性の環境汚染物質を受けやすいのかもしれない」と推測しています。 左上に、「魚介類摂取と糖尿病発症のリスク」を掲載しましたので、ご参照いただければ幸いです。 (2011年8月)

【訪問診療】(その1)

 本ブログにて「訪問診療」の様子を少しずつお伝えいたします。「在宅医療」の現場からの配信ですが、みなさまにご拝読いただければ幸いです。
 
【訪問診療】(その1)  
  写真は、当院における訪問診療の最初の患者さまです。大腿骨頸部骨折・心筋梗塞・脳梗塞(後遺症による左半身麻痺)等に起因し外来受診が難しいため、在宅にて診療を行いました。上下の義歯を新しく作るため、継続的にお伺いさせていただきましたが、ある日私と正看護師が訪問した際、突然しゃくりあげるようにして泣きだされました。私らは何が起きたのか分からず、患者さまの奥さまが瞬時「うれしいのよね~」と何度かお声かけされている姿が今でも鮮明に蘇ります。その後、患者さまのご家族(奥さま・ご長男の奥さま・お孫さん)も当院の外来を受診していただいており、仕事冥利に尽きます。私は、介護保険が導入される少し前から末端ながら積極的に在宅医療に取組んでおりますが、今までの訪問診療の中でとても印象強く残っているシーンでしたので、最初に記載させていただきました。(2011年8月)
 
(※写真撮影掲載等に関しまして、初めに当事者やご家族さまのご了承を得ております。また、動画を使わないブログの写真では,さらに躍動感を持たせることが必要となりますのでぼかしは極力さけました。ご理解のほどお願い申しあげます)

歯を失うと認知症になりやすく、リスク1.9倍です!

  歯を失うと認知症を発症するリスク(危険度)が高まることが、厚生労働省・研究班の調査結果で分かりました。
 
 認知症の人は歯の状態もよくないことが多く、特に歯がほとんどない人は認知症の発症リスクが1.9倍になることが明らかになりました。
 調査は、2003年に愛知県の65歳以上の健常者を対象に郵送で行い、4年間で認知症の認定を受けたか否かを追跡調査したもので、有効回答数は4425人でした。
 調査期間中に、認知症に伴い要介護認定を受けた人は全体の5%に当たる220人で、認知症の発症リスクは次のとおりでした。 
 ①20歯以上の人に対して、歯がほとんどなく入れ歯(義  歯)未使用の人は1.9倍
 ②何でもかめる人に対して、あまりかめない人は1.5倍
 ③かかりつけ歯科医院のある人に対して、ない人は1.4倍  ―であることが分かりました。

  研究班では「歯を失う原因となる歯周病などの炎症が直接脳に影響を及ぼすことや、かめなくなることによるそしゃく機能の低下が認知機能の低下を招いている可能性が高い」と分析しています。
「健口」という造語がありますが、「口は健康の入り口・歯は消化器系の入り口」であり、食べることは命を支え守るためのもっとも大切な機能でもあります。
 みなさまのお口の中の健康状態は大丈夫でしょうか。予防的にも、早めのかかりつけ歯科外来受診をお奨めいたします。(2011年8月)

歯周病とがんとのリスク関係について

   「歯周病によりがんのリスクが高まる可能性がある」との研究発表がありました。
 
  歯周病歴のある男性医療専門家を対象にした長期研究では、がんを患う可能性が全体的に約15%高いことが分かりました。論文では「喫煙その他のリスク要因を考慮した上で、歯周病は肺や腎臓、すい臓、血液のがんのリスク増大との大きな関連性があったとされています。
日々のブラッシングと定期的な歯科健診を行っていれば、いつもと違うお口の状態になった時でも変化に気がつきやすいということもあります。
大事に至らないうちに早めにケアできるような環境作りをしておけば、健やかな食生活がおくれますので皆さまがんばってください。(2011年3月)  
 

加齢に伴う歯周炎の進行について

  「加齢に伴う歯周炎の進行について、過剰な免疫反応が関係する可能性がある」との研究発表がありました。
 今回の研究で、歯周ポケットの深さや歯垢(プラーク)量などの口内診査、唾液中の歯周病関連細菌量の検査を施した結果は、次のとおりです。
①加齢とともに歯周炎が進行している人の割合が増加の傾向としてみられる。
②歯周炎が進行している人ほど、歯垢量が多い。
③歯周病関連細菌に対する抗体が多い人ほど、歯周炎が進行している。
④歯周病関連細菌の量よりも、その菌に対する抗体量の方が歯周炎の進行程度との関連が強い。
とのことであり、加齢による歯周炎の進行への免疫反応の影響が示されています。

 歯周病がおこる主な原因の一つが「バイオフィルム」です。500種類以上ともいわれています口内細菌の全てが原因となるのではなく、一部の細菌が歯周病を引き起こすことが分かっています。
またバイオフィルムにより作られた被膜を壊すには、適切な処置(歯ブラシによるブラッシング)が有効的です。
歯周病の菌は、全身疾患(肺炎・糖尿病・心臓疾患&動脈硬化など)に起因することもあるので、皆さましっかりとブラッシングを行ってくださいね。
 
【歯周病】 歯肉炎と歯周炎の総称です。
【バイオフィルム】 多くの細菌が付着と脱離を繰り返しながら、徐々に被膜が形成された集合体。
身近な例としては、歯垢や台所のヌメリなどがあります。
【抗原抗体反応】 抗原である細菌の毒素と、毒素に対する抗体による免疫反応。 (2011年3月)
 


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