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訪問診療【その13】 

【訪問診療】(その13)
今回ご紹介します患者さまは, 内科医師からご依頼いただいた90歳の女性です。
脊柱管狭窄症などの色々な病気に罹患しており, 足腰が弱く続けての外来受診が難しいためご自宅までお伺いし, 約2年間定期的に受診されています。
初診時の口内状態は, 強い口臭が伴う歯周病に罹患していました。舌苔(ぜったい)も付着しており, 最初の1~2ヵ月間は歯周病の処置を重点的に行い写真1口臭もかなり改善されました。
歯垢や歯石を除去するとその下にむし歯が形成されている歯もあり, その場で急ぎ感染しているものを取り除き, 保存修復処置を施しました写真2
同時にタイムロスなく, 上下部分入れ歯の作製も行いました。適合のよい新しい入れ歯を装着後, 食事がとてもおいしくとれるようになり, 体重も少し増えたとのことです。
口内の健康維持のため, 今後もしっかりとコントロールしていきたいと思います。(2013年4月)

世田谷ナンバー

【世田谷ナンバー】
本日は, いつもとは違ったブログを書かせていただきます。先日, ある方と異業種交流的な形で情報交換できた中から「世田谷ナンバー」の話がでました。
私が生まれ育てられた街「世田谷区」には, ボロ市で代表される季節のイベントや区民のオアシス的存在でもある等々力渓谷, そして美術館等の文化施設や様々な観光資源がたくさんあり, まちなか観光の推進事業が積極的に取り組まれています。
平成16年には、自動車やバイクのナンバープレートの規制を緩和し, 19地域で富士山ナンバーなどの「ご当地ナンバー」が導入されました。現在, 国土交通省ではアベノミクスに準じて新たな「ご当地ナンバー」を平成26年度中に実施できるよう準備を進める計画があります。
都内には「品川」「練馬」「足立」「多摩」「八王子」のナンバーがあり, 世田谷区内の自動車はすべて品川ナンバーで約20万台登録されています。地域振興や産業活性化等の観点からしても是非「世田谷ナンバー」は誕生してほしいものです。
 
追) ナンバー実現への決起大会が, 3月26日(火)成城ホールにて午後6時半~8時半まで開かれます。【参加無料】また, 世田谷区長松任谷(まつとうや)正隆氏らによる座談会も同時に行われます(2013年3月15日)

バイオフィルムと全身疾患との関係 

【バイオフィルムと全身疾患との関係】
 先日、口の中の細菌関連についてのトピックスがありましたのでお知らせします。
皆さん、バイオフィルムをご存じでしょうか。
口内で複数の細菌の固まりがヌルヌルとした状態となったものであり、むし歯や歯周病だけでなく肺炎などの重い病気になることもあります。実はこのバイオフィルム、身近な存在で分かりやすいものとして、台所やお風呂場の掃除をさぼると出てくるあのヌルっとしたものです。
 30歳以上の約80%以上が罹患して国民病ともいえる歯周病は、全身疾患とも関係するこわい病気であります。この病気の直接の原因は、歯肉の周りに付着するバイオフィルムでもあります。
 口の中には300~700種類の細菌が存在しているといわれており、この細菌叢が糊状のバリアを形成しバイオフィルムとなります。そして、歯の表面や歯周ポケットにこのフィルムが付着することにより毒素をもった老廃物を体内に排出し、さまざまな悪影響を全身に及ぼします。
 歯周病原細菌が関わっている病気で、特に注意したいのが誤嚥(ごえん)性肺炎です。誤嚥性肺炎は、先の細菌叢が唾液とともに肺に流れ込んでおこる疾患で高齢者に多く発症します。
 通常、唾液と一緒に飲み込まれた細菌は胃液によって「殺菌」されます。寝ている時も唾液を飲み込む「嚥下(えんげ)反射」が起こり、細菌の気道への侵入を防ぎます。
 元気な人なら、せきなどによって細菌を排除でき、気道粘膜に生えている細かい繊毛(せんもう)により唾液が肺に流れ込まないようになっていますが、免疫力が低下した高齢者は抗菌作用のある唾液量も少なく嚥下反射が弱いため、呼吸器疾患に陥りやすい傾向があります。
 歯周病は、体調不良などによる免疫機能の低下や、よく噛まない・喫煙・歯を磨かないなど「生活習慣の乱れ」があると進みやすく、またストレスや加齢で進む口内の乾燥はバイオフィルムを増大させるので、ネバネバが生じやすくなります。
 その結果、細菌が歯肉に侵入(感染)し赤く腫れた歯肉内の血管を通じて全身に回る脳血管障害動脈硬化がん発症や糖尿病などに関与するという報告もあります。
 やはり「歯はいのち」、口腔ケアはとても重要ですね。当院では在宅診療にも力を注がせていただいていますのでよく分かりますが、「食べる力は生きる力」でもあります。
 皆さん、がんばりましょう。(2013年3月)
 

さわやかな芸能人です 

【さわやかな芸能人です】
  当院外来には、色々な患者さまがお見えになります。初診時お嬢さんと一緒に来院され、通われている学校が奇遇にも私の母校ということで話が弾みました。
  お父さまであるM氏は「U字工事(2人組)」の芸名で、現在TV業界でも大活躍されている方であります。
  私の子どものクラスメートのお父さまがM氏ともご交流があり、当日診療終了後さらに話が盛り上がったところ「はい、チーズ」のVサインでした。
  ご多忙で疲労が蓄積されているであろう中で、気さくにそしてとてもさわやかに撮影に応じていただけました。大感謝申しあげます。健康に留意し、さらなるご活躍をスタッフ一同祈念しております。 (※ブログ掲載にあたりご本人様からの承諾を得ています) 

訪問診療【その12】 

【訪問診療】(その12)
本日の患者さまは, 在宅診療されている女性の内科医師とMSW(医療ソーシャルワーカー)からご依頼いただいた80歳代前半の女性です。
脊柱管狭窄症や糖尿病および認知症等々で体調をくずされており, 継続的な歯科外来受診ができないためご自宅までお伺いし診療を行っています。
初診時の口内模型は写真2のとおりです。上顎前歯は欠けて噛み切ることができず, 下顎臼歯(奥歯)は歯周病で脱落して噛み砕くことができず, 食生活に困った状態の毎日を過ごされていました。
強い口臭が伴う歯周病の処置を毎回行い, 同時進行で入れ歯の作製とむし歯の治療も施しました。
上下顎ともに初めて入れ歯がセット(装着)されるので, できるだけ口内で違和感が生じにくいであろう入れ歯をお作りしました。
セット後何度か入れ歯調整と着脱(取り扱い方)をご指導させていただき, 急ぎでしたが何とかクリスマスとお正月に間に合わせることができ, ホッとしました。
入れ歯をすでに使われているご主人さまから奥さまへの愛情の込められた激励のお言葉にも, 深謝申しあげます。(2012年12月)


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